トマトのヘタを食べてはいけない驚きの理由【毒&雑菌】
トマトには栄養がたくさん含まれています。
見た目も可愛らしく、ヘタの部分の緑があると見栄えもとってもよくなりますよね。
見た目重視派の人は必ず残しておくというトマトのヘタ。
しかし、これを残しておいたらとんでもないことが起こるんです…!
さらに、トマトのヘタには毒素が含まれているのを知って居ますか?
今回は、トマトのヘタを食べてはいけない2つの理由を紹介します。
トマトのヘタを食べてはいけない2つの理由
トマトのヘタを食べてはいけない理由は2つあります。
ひとつは衛生面。もうひとつは毒素が含まれているということ。
詳しくみていきましょう。
トマトのヘタを食べてはいけない理由1.「大腸菌」がいる
トマトのヘタには雑菌がつきやすく、一般的に食べずに取り除いた方がよいとされています。
どのような雑菌が付着しているのかと言うと
大腸菌です。
大腸菌が繁殖したものを口にして、感染すると食中毒になったり、お腹を下したり、吐いたりしてしまいます。
しっかりと洗えば落とせますが、あえて口にしないほうがいいでしょう。
文部科学省「ミニトマトの細菌を減らす洗い方」
引用:文部科学省「調理場における衛生管理&調理技術マニュアル」
文部科学省から発表された「ヘタの菌数を減らす洗い方」では、ヘタをとって水で洗うと大腸菌が出なかったようです。
■細菌数が少なくなる洗い方
1番細菌が少ない:ヘタをとって流水で洗う
2番目に細菌が少ない:ヘタを取らずに流水と薬品で洗浄
もっとも細菌が多い:ヘタを取らずに流水で洗う
トマトのヘタを食べてはいけない理由2.毒素が含まれている
あまり知られていませんが、トマトのヘタに毒素が含まれています。
その毒素について紹介します。
トマトのヘタには「トマチン」という毒素が含まれている
トマトのヘタに含まれている毒素は「トマチン」という自然毒です。
トマチンは、じゃがいもの芽や皮に含まれているソラニンとと似た、アルカロイド糖体です。
トマトのヘタを食べたら死ぬ?
じゃがいもの芽や、緑色になったじゃがいもの皮を大量に食べると身体に異常を来すことがあります。
トマトのヘタも、じゃがいもの芽の部分と似た毒素が含まれているので、大量摂取すると下痢や嘔吐など、身体に異常を起こす原因になります。
なぜ、トマトのヘタにトマチンという毒素が含まれているのかというと、植物自身がその成分により虫がつかないようにしているそうです。
部位別トマチンの含有量
花(1100 mg/kg)
葉(975 mg/kg)
茎(896 mg/kg)
未熟果実(465 mg/kg)
熟した青い果実(48 mg/kg)
完熟果実(0.4 mg/kg)引用:https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=803
熟していないトマトでは、1kgあたり48mgもトマチンが含まれているのに対し、完熟した果実だと1kgあたり0.4mgにまで現象しています。
熟した赤いトマトであれば、普通にトマトを食べている分には人体に影響がないとされています。
トマチンの致死量
トマチンを研究用ラットに投与した研究結果によると、半致死量が32mg/kgだったようです。
ヒトに換算すると、熟した赤いトマト4トン分、未成熟の青い果実34個分くらいになるます。
そんなに一度にトマトを食べることは考えられないので、普通に食している分には死に至ることはないといえます。
トマトのヘタは取り除いた方がいい
トマトのヘタにはどんな毒性があるのか、どうすれば菌を減らせるのかを調べてみました。
・ヘタには雑菌が多いので食べない方がいい
・トマチンという自然毒が含まれているが死に至ることはない
ということがわかりました。
普段食べているトマトに、毒が含まれているなんて知らなかったのでとても勉強になりました。
食中毒を避ける為にも、トマトのヘタは食べない方がいいと思います。