デグーのおやつに果物をあげてはいけない理由
デグーを飼育しているみなさんにとって、デグーが何を食べることができて、何が食べられないのかを知っておく義務があります。
人間や犬や猫が美味しく食べているからデグーもきっと喜ぶと思っていると、あなたのデグーは長く生きられないでしょう。
デグーについて正しい知識を持って、健康的に可愛がってあげてくださいね。
この記事では、「デグーと果物」について紹介していきます。
①デグーは果物を食べられるのか?
②果物をデグーに与えすぎてはいけない理由
このふたつについて書いていきます。
デグーは果物を食べられる
「デグーに果物を与えない方がいい」というのは、デグーの飼育書にも書かれています。
しかし、デグーは果物を食べられます。
お腹も壊さないし、喜んで食べる子が多いです。
なので、正確には「デグーは果物を食べられるけれど与えすぎない方がいい」というのが正しいです。
喜んで食べるのに与えてはいけない理由を紹介します。
デグーの身体は糖代謝苦手
デグーは元々、乾燥地で砂が多く果物も滅多に成らないような過酷な土地で暮らしている生物でした。
ペットとして飼われているデグーは、麦やお花を与えられると食べますが、野生のデグーは草のみを食べて生きています。
デグーは元々、完全な草食です。
草しか食べない環境で暮らしていたため、デグーの身体は遺伝子的に糖の代謝が苦手です。
果物は糖が多いためデグーが病気になりやすい
人間にとって、果物は甘くて美味しいですよね。
しかし、デグーと人間ではとうの代謝能力が異なるため、一緒に楽しむことはできません。
人間にとっては少量でも、デグーにとってはかなりの量になるのです。
各果実の炭水化物量を調べてみました。
チモシーの炭水化物量が0なのに対し、果物の糖分がいかに多いかの参考にしていただければ幸いです。
果物名 | 炭水化物量(100gあたり) |
あけび | 22.0g |
アセロラ | 9.0g |
アテモヤ | 19.4g |
あんず | 8.5g |
いちご | 8.5g |
いちじく | 14.3g |
柿 | 15.9g |
かりん | 18.3 |
みかん | 12.0g |
キウイ | 13.5g |
グァバ | 9.9g |
グーズベリー | 13.2g |
グミ | 17.2g |
さくらんぼ | 15.2g |
ざくろ | 15.5g |
スイカ | 9.5g |
梨 | 11.3g |
パイナップル | 13.4g |
バナナ | 22.5g |
パパイア | 9.5g |
びわ | 10.6g |
ぶどう | 15.7g |
ブルーベリー | 12.9g |
メロン | 10.3g |
ライチ | 16.4g |
りんご | 15.5g |
出典:文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/01/15/1365343_1-0207r2_1.pdf
うちのデグーには果物は一切与えていません
我が家では2匹のデグーを1年半飼育していますが、飼育を始めてから今まで果物を一切与えたことがありません。
果物を食べなくても体重は安定しているし、いたって健康体です。
なので、果物を食べないから大きくなれないということはあり得ません。
うちの子はペットショップからお迎えした子ではなく、デグーのブリーダーさんからお迎えした子たちです。
ブリーダーさんは数百匹のデグーを10年ほど育ててきているベテランさんです。
そのブリーダーさんが「うちのデグーは牧草とペレットしか与えていないから病気もしないしペットショップの個体より強い」と仰っていました。
一度、ペットショップからベビーデグーをお迎えしたことがありますが、海外の子だったので真菌を持っていたり身体が弱かったりしました。
その子に比べると、今の子はとても元気で強いので、色々食べさせるより、本来デグーが食べるものを適量与えた方が元気に育つのでは、と思います。
デグーには果物を与えすぎないでください
おやつをあげたい気持ちはよくわかりますが、そのおやつがデグーの将来を奪うことにならないかをよく考えてあげてください。
おやつが全てダメというわけではありません。
しかし、元々食べる習慣がないものを大量に与えてしまうと太りすぎてしまったり、病気になってしまったりします。
デグーの体調管理も飼い主の役目ですので、きちんと管理しながら仲良くなってあげてくださいね。