デグーはパセリが大好き!シュウ酸は大丈夫…?
デグーは草食動物のため、基本的に葉っぱ類は与えても良いとされています。
しかし、以外と与えすぎると体に悪い食品もあり、チモシーとデグー用ペレット以外は与える前に「本当に与えても良いか?」を考える必要があります。
今回は、デグーとパセリとシュウ酸について考えていきます。
・デグーはパセリを食べても良いか?
・パセリに含まれているシュウ酸はどの程度か
・パセリ以外にシュウ酸が含まれている食品
参考になれば幸いです。
デグーにパセリを食べても良いのか?栄養成分から考える
パセリ100gあたりの栄養成分
100 gあたりの栄養価 | |
---|---|
エネルギー | 151 kJ (36 kcal) |
6.33 g
|
|
糖類 | 0.85 g |
食物繊維 | 3.3 g |
0.79 g
|
|
飽和脂肪酸 | 0.132 g |
一価不飽和 | 0.295 g |
多価不飽和 | 0.124 g |
2.97 g
|
|
トリプトファン | 0.045 g |
トレオニン | 0.122 g |
イソロイシン | 0.118 g |
ロイシン | 0.204 g |
リシン | 0.181 g |
メチオニン | 0.042 g |
シスチン | 0.014 g |
フェニルアラニン | 0.145 g |
チロシン | 0.082 g |
バリン | 0.172 g |
アルギニン | 0.122 g |
ヒスチジン | 0.061 g |
アラニン | 0.195 g |
アスパラギン酸 | 0.294 g |
グルタミン酸 | 0.249 g |
グリシン | 0.145 g |
プロリン | 0.213 g |
セリン | 0.136 g |
ビタミン | |
ビタミンA相当量 |
(53%)
421 μg (47%)
5054 μg 5561 μg
|
チアミン (B1) |
(7%)
0.086 mg |
リボフラビン (B2) |
(8%)
0.098 mg |
ナイアシン (B3) |
(9%)
1.313 mg |
パントテン酸 (B5) |
(8%)
0.4 mg |
ビタミンB6 |
(7%)
0.09 mg |
葉酸 (B9) |
(38%)
152 μg |
ビタミンB12 |
(0%)
0 μg |
コリン |
(3%)
12.8 mg |
ビタミンC |
(160%)
133 mg |
ビタミンD |
(0%)
0 IU |
ビタミンE |
(5%)
0.75 mg |
ビタミンK |
(1562%)
1640 μg |
ミネラル | |
ナトリウム |
(4%)
56 mg |
カリウム |
(12%)
554 mg |
カルシウム |
(14%)
138 mg |
マグネシウム |
(14%)
50 mg |
リン |
(8%)
58 mg |
鉄分 |
(48%)
6.2 mg |
亜鉛 |
(11%)
1.07 mg |
マンガン |
(8%)
0.16 mg |
セレン |
(0%)
0.1 μg |
他の成分 | |
水分 | 87.71 g |
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%BB%E3%83%AA
デグーがパセリを食べても問題ない
パセリの成分を見たところ、デグーの身体にとって悪影響になる可能性が高い栄養素は含まれていません。
そのことから、デグーはパセリを食べても問題ないと考えられます。
デグーにパセリを与える際は、お腹を壊さないように念のため水分を飛ばしてから与えるようにしてください。
しかし、栄養素とは別の成分としてパセリには「シュウ酸」が含まれています。
シュウ酸とは一体なんなのか、どの程度含まれていてデグーにとって問題ないのでしょうか。
シュウ酸とは?パセリにはどのくらい含まれているのか
「ほうれん草にシュウ酸が含まれている」と聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
しかし、シュウ酸とは一体何なの?と聞かれると答えられないことも。シュウ酸の正体と、パセリにはどのくらい含まれているのかを調べました。
シュウ酸とは
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%A6%E9%85%B8
シュウ酸とは、もっとも単純なジカルボン酸という有機化合物のことです。
わかりやすく簡単にいうと、カルシウムと結合しやすい物質で、植物に含まれていることが多いです。
水溶性のシュウ酸と、不溶性のシュウ酸の2種類存在する。
ほうれん草やアカザに含まれているシュウ酸は水溶性、サトイモ科に含まれているシュウ酸は不溶性です。
とろろを素手で触ったとき、チクチクする痒みを感じるのは、シュウ酸の結晶が肌に刺さっているからなのです。
シュウ酸を摂取しすぎないほうが良い理由として、カルシウムと結合しやすいという点があげられます。
シュウ酸が体内に入ると、血中のカルシウムと結合して「結石」をつくることがあります。
人間であれば多量に摂取し続けない限り、結石になることはありません。
もし結石ができてしまっても手術で取り除くことができます。
しかし、デグーのような小動物にとっては結石ができてしまうと命取りになります。
デグーはまだあまり知られていないエキゾチックアニマルのため、獣医さんによっては手術をしてくれないところの方が多いです。
そして体力もないため、一度排尿困難になってしまうとすぐに命の危険にさらされてしまいます。
これらのことから、デグーはシュウ酸を多く含む植物をあまり摂取しないほうが良いと考えられます。
パセリにもシュウ酸が含まれている
ほうれん草はよく知られていますが、実はパセリにもシュウ酸が含まれているのを知っていますか?
ほうれん草と比較して、どのくらい含まれているのか調べたところ、
■100g中のシュウ酸含有量
ホウレンソウ 1,339mg
パセリ 177mg
(参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%A6%E9%85%B8)
このような数値でした。
ほうれん草と比較すると10分の1以下ですので、そこまで気にすることはないようです。
しかし、念のためシュウ酸を除去する処理を行った方が良いと思います。
他にもシュウ酸が含まれている食品
シュウ酸は野菜や植物に含まれています。
ほうれん草が有名ですが、実は他の食品にも含まれているんですよ。100g中のシュウ酸含有量を紹介していきます。
■100g中の含有量
ホウレンソウ 1,339mg
ショウガ 239mg
パセリ 177mg
水煮タケノコ 174mg
玉露(上級)1,290mg
煎茶(上級)820mg
番茶 740mg
ほうじ茶 770mg
コーヒー 15mg
やはり、一番有名なほうれん草がいちばんシュウ酸含有量が多いようです。
以外にもお茶の葉がシュウ酸の含有量が多く、驚きました。
水溶性のシュウ酸はお湯で煮出すと分解されるため、ほうれん草のようにシュウ酸を多く含む食品を摂取する際はアク抜きをする必要があります。
ほうれん草の下処理の際に、お湯で数分煮るのはこんな意味がったのです。
デグーにパセリを与える時はシュウ酸に注意
パセリはほうれん草ほどシュウ酸を含んでいませんでした。
しかし、人間にとっては少量に見えても、デグーにとってはもしかしたら多量になる場合があります。
少しの含有量でも小動物ということを考慮し、お湯で数分煮る・もしくは水に15〜20分程度浸けてシュウ酸を抜いてあげると安心だと思います。